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日本の遺跡 49
長登銅山跡
長門に眠る日本最古の古代銅山
膨大な量の出土木簡の解読や最新の科学分析結果から、奈良東大寺の大仏創建時の料銅、また和同開珎など本朝十二銭の原料産出地であることが判明した本遺跡について、往年の調査成果から現在の遺跡の様子まで、平易に解説する。
1 国内最古の銅山
2 奈良登り伝説
Ⅱ 発掘前夜―古代銅山跡の発見と初期の調査―
1 須恵器の発見
2 初めての発掘調査
3 葉賀七三男氏と県生産遺跡分布調査
4 平安時代の火床炉発掘
Ⅲ 奈良の大仏と長登銅山跡
1 東大寺の発掘と取材・報道
2 1988年の試掘調査
Ⅳ 本格的発掘調査の概要
1 第Ⅰ期(1989~1991年)
2 第Ⅱ期(1992~1995年)
3 第Ⅲ期(1996~1998年)
Ⅴ 長登銅山跡の概要
1 鉱床と鉱物
2 採鉱跡の分布
3 点在する製錬跡
4 鉱山町の名残
Ⅵ 調査の成果―遺構と遺物―
1 古代の採鉱跡
2 古代の採鉱技術
3 古代の探鉱法
4 選鉱場と選鉱道具
5 製錬作業場
6 製錬炉跡
7 製錬関係遺物
8 粘土と木炭
9 大溝と暗渠排水溝
10 役所跡はどこか―祭祀の痕跡
11 生活関連遺物
Ⅶ 木簡が語る長登の銅生産
1 長登採銅所
2 採掘の様相
3 製錬の実態と技術者
4 製銅の宛先
5 製銅の輸送
Ⅷ 古代の銅生産
1 飛鳥時代の銅工房
2 律令国家の銅生産
3 大仏鋳造前夜
4 古代製錬技術の変遷
5 長門国採銅所
6 古代の顔料「胡粉・緑青・丹」
7 古代から中世へ
Ⅸ 発掘調査時の偶発的エピソード
1 墨書土器「大家」の発見
2 最古の製錬炉検出
3 天平四年木簡の出土
4 日本最古の坑道跡検証
Ⅹ 長登銅山跡を生かした町づくり
1 大仏のふるさと美東町
2 東大寺サミット
3 史跡の指定と整備
4 古代銅生産シンポジウム
5 第21回国民文化祭シンポジウム
6 銅山まつりと製錬実験
7 長登銅山文化交流館の建設